行政書士試験の現役受験生、ひよこ書士です。
この記事では、行政書士試験の難易度についてまとめてみました。
行政書士試験は難関資格試験の一つであることは間違いありません。勉強を開始すると実感しますよね…。
隣の芝が青く見えるのは人情というものですけれど、実際、他の資格試験と比較ではどうなのでしょう?
他資格と比較した相対的な難易度を確認
行政書士試験の難易度については、多くの受験予備校が情報を提供しています。
行政書士試験だけを取り上げて見ると、実施年度により試験の難易度には一定の幅でばらつきがありますし、合格率が増減することもあります。
要するに、絶対的な難易度を言葉で表現するのは難しいんですよね…。
それでも、少なくとも他の法律系の資格試験と比較した場合の相対的な難易度については、ほぼ各受験予備校ともに見解は確定しています。
行政書士試験の難易度を測る目安としても、とても役に立つと思います!
法律系資格試験の難易度ランキング
難易度 | 資格試験 | 合格率 |
★★★★★ | 司法試験(予備試験) | 約3% |
★★★★☆ | 司法書士試験 | 約3% |
★★★☆☆ | 社会保険労務士(社労士)試験 | 約6% |
★★★☆☆ | 行政書士試験 | 約10% |
★★☆☆☆ | 宅地建物取引士(宅建)試験 | 約15% |
法律系の主要な資格試験を難易度順に並べると、こちらの表のようになるかと思います。
最難関資格として、司法試験(予備試験)があり、司法書士試験が続きます。司法試験(予備試験)と司法書士試験が最上位グループを形成しているわけです。
社会保険労務士(社労士)試験と行政書士試験は、難関資格試験として中位グループを形成。超が付くほどでは無いにしても、十分難関資格と考えられています。
宅地建物取引士(宅建)試験については、この表のなかでの相対的な難易度としては、エントリーグループに位置しています。
行政書士試験は働きながらの勉強でも短期合格は可能
短期合格をどのように定義するのかは難しいのですけれども、ひとまず『受験を決意してから一年以内の合格』と想定してみますね。
司法試験(予備試験)と司法書士試験については、基本的に年単位で学習を積み重ねる必要があり、少なくとも働きながら勉強するケースで短期合格を目指すのは現実的ではありません。
働きながら勉強するケースで短期合格を目指すことが可能となるのは、社会保険労務士(社労士)試験・行政書士試験など中位グループの資格試験まで。そう言って良いと思います。
資格試験の難易度は基本的に試験範囲に比例
- 最初はテキストを中心に学習
- 次に過去問を解き、分からなければテキストに戻る
- テキストに戻る回数を減らしつつ、回転数を高める
資格試験の勉強方法とは、ものすごく単純に要約すると、この3ステップの繰り返しです。
テキストを読み過去問を解く一連の流れを『一周する』と表現したりしますが、この周回数を多くすればするほど合格に近づいていきます。
資格試験の難易度とは、結局のところ、周回数を増やすことが容易か否かの問題と考えることができると思います。
法律系資格試験の科目数を比較
資格試験 | 主要科目数 |
司法試験(予備試験) | 8科目 |
司法書士試験 | 11科目 |
社会保険労務士(社労士)試験 | 7科目 |
行政書士試験 | 6科目 |
宅地建物取引士(宅建)試験 | 4科目 |
法律系の主要な資格試験の科目数の一覧表を作成してみました。
司法試験(予備試験)は一見すると科目数が少ないように見えますが、主要六法(憲法、民法、商法、刑法、民事訴訟法および刑事訴訟法)全てが試験範囲となります。
司法書士試験は登記・供託に関しての細かな知識が問われる一方、刑事訴訟法は試験範囲には含まれません。
基本的な傾向として、試験の難易度が高くなるほどにカバーする領域が広く、深くなっていく、そう言って良いかと思います。
出題範囲を一周することが難しく、それが理解・記憶の定着を妨げることが合格を難しくしているのではないでしょうか。
行政書士試験は試験科目を周回させ易いことが特徴
行政書士試験の試験科目は6科目。法律系の主要な資格試験のなかでは、科目数は比較的に少ない方と言えますし、重点科目も明確です。
働きながら勉強するケースでも、テキスト学習から過去問解答への流れを、ある程度周回させることができるボリュームに収まっている印象です。
逆に言うと、司法書士試験以上の難関試験では、テキスト学習から過去問解答への流れを短期的に周回させることがかなり困難になると思うのですよね…。
テキスト学習から過去問解答への流れを何度周回させれば合格圏に到達するのか?
この問題は個人差も大きいと思いますが、ひよこ書士としては最低でも3回程度は必要になるのではないかと感じています。